当協会では、肥厚爪や肥厚角質ケアの際、電動マシンの使用を推奨しています。一番の理由は作業効率向上という点にあります。
電動マシンは基本的にハンドピースの先端に付けたアタッチメントが高速回転し爪や角質を削る仕組みになっていますが、大まかに以下の3タイプに分類できます。
・ノーマルタイプ
・スプレータイプ
・バキュームタイプ
① ノーマルタイプ
効率良く肥厚爪や肥厚角質を削れますが、削ったあとの粉塵が周囲に飛散するのが欠点です。この粉塵は非常に細かい粒子で数メートル先にも飛散するため、周囲の人が吸い込むことでの健康被害が懸念されます。
また、アタッチメントを強く当て過ぎたり、長時間同じ箇所に当てたりすると、摩擦熱で熱く感じさせることがある。
ノーマルタイプのマシンの特徴は、
・摩擦熱が生じやすい。
・削った後の粉塵が広範囲で飛散するため衛生面で問題がある。
・小型で持ち運びしやすく安価なものもあるため、一般に多く使用されている。
などが挙げられるでしょう。
② スプレータイプ
ノーマルタイプの機能に加え、ハンドピースの先から水が噴霧される機能がついているため粉塵の飛散を抑えることができます。
水が出ているため、摩擦熱は生じませんが、肥厚爪のケアの場合は削った粉塵が水と混ざり爪周辺に白く留まるため、作業をするにあたり視界が悪くなる可能性があります。また肥厚角質を削った場合は、削れた角質が水と混ざり下に落ちていきます。
スプレータイプのマシンの特徴は、
・摩擦熱の心配がない。
・細かい削り粉の飛散はないが、スプレーの水の後片付けが必要。しかし狭い範囲に限定されるため、衛生面に配慮できる。
などが挙げられます。
③ バキュームタイプ
ノーマルタイプの機能に加え、ハンドピースの先や周囲に吸引口があり、粉塵を吸引してくれる機能がついています。バキュームタイプのマシンでは肥厚爪ケア、肥厚角質ケア共に削ったそばから吸引するため、粉塵の飛散がほとんどないのが特徴です。
バキュームタイプのマシンの特徴は、
・粉塵がほとんど飛散しない。
・削り粉が施術部位に溜まらないため、状態がわかりやすい。
・ノーマルタイプ同様に強く当て過ぎると、摩擦熱が生じる。
などが挙げられるでしょう。
それぞれのマシンに特徴がありますが、フットケアの先進国の先進国ともいわれるドイツでは、衛生面に配慮しスプレータイプかバキュームタイプのどちらかを使用することが義務付けられています。
作業効率向上のためのためにはそれぞれのタイプの電動マシンの特徴を理解して導入することをお勧めします。